印鑑の彫り直し・改刻

ご両親や祖父母が持っていた使わなくなったﾊﾝｺの彫り直しの依頼をよくいただきます。
大抵はどの材料でも彫り直しは可能ですが、いくつか注意が必要です。

まず、例えばご両親が使われていたﾊﾝｺを改刻したい場合、この印鑑が完全に必要性がなくなっているのかしっかりと確認して下さい。
その印鑑を使用した保険や通帳預金など、手続きは終わっているかなどです。

そして、印材についてですが

柘など木の材料の場合

朱肉があまり染み込んでいないものであれば、大丈夫だと思われます。

水牛など角の材料の場合

こちらは多少朱肉が染み込んでいても大丈夫だと思います。
ただ、安売り店などで購入しておられる場合、芯のないものや芯が詰まってないものなど低品質の素材ですと、難しい場合があります。
これは実際に印面を削ってみなければ分りません。

象牙の場合

余程粗悪品でない限り問題ありません。
個人的にはずっと使っていただきたいと思える材料です。
もし、手元に眠っている象牙の印材がおありでしたら、改刻をおすすめします。
古い象牙の方が最近の象牙よりも比較的質が高いものが多いですから。